Gmail drive

すっかり、月一ブロガーです。桜の季節は終わり、つつじがきれいな季節に移りました。近所のつつじの生垣が一軒毎に鮮やかな白と赤の花が交互に咲いているのは、単なる偶然なのか、それとも町並みのデザインなのか、そんなことを考えながら買い物に行ってきました。
前回に続いて、インターネットのセキュリティを考えさせられるのが、今日知ったGmail Driveです。Gmailアカウントをインターネット上の仮想ドライブにすれば、そこへはどこからでもアクセスできるというアイデアです。Gmailの2GBの空間がもったいないなと思っていた私に目からウロコのアイデア、というか、世の中には発想が自由な人がいるものだと改めて感動しました。逆にGoogleにとっては、またサーバ増強を強いられる困ったアプリケーションかも知れません。さすがのGoogleでも、それを笑ってすませてくれるかどうかは、、、分かりません。いつこのアプリが使えなくなっても不思議では無いことを承知して使う必要はあるでしょう。個人的には、多分、Gmailがブロックされている私の会社の中のネットワークからは使えないでしょうし、いくつもPCを使っているわけでもないので、実は"あると便利"ぐらいかな、と思います。
インターネットのセキュリティという観点で悩むのが、どのくらいGoogleを信じるかです。Google Driveにコピーするファイルは、GmailのInboxに保存されます。当然、Googleは検索の準備として、中身をScanし、Indexingします。その内容が、故意、事故の別に限らず、漏れてしまうことは無いのか? そもそもGoogleにファイルをscanさせて良いのか? Googleぐらい大きくて、またそれなりのカンパニーポリシーが分かっている会社が相手ですから、悩む位で済みますが、もっと小さな、無名のサービスだと、絶対に使わないと思います。FPNの記事、http://www.future-planning.net/x/modules/news/article.php?storyid=1365と、同じ感覚でしょう。
Google Desktop Searchを使ったことがありますが、便利さに感心するとともに、Google"帝国"が自分のPCにまで入り込んできた感触を味わいました。同じ気持ちが悪いのなら、すでに身も心も売ってしまっているMicrosoft"帝国"の方がマシかということで、Windows Desktop Searchが出てからは、そちらに移行しましたが、人に自分のファイルのIndexingをされる不快さや不安は変わりません。これはセキュリティの問題だと思うのですが、実はインターネット時代の本質なのかもしれません。"世の中便利になったけど"というフレーズで語られることは、いつの時代にもあることだと思いますが、自分のファイルが外部サービスでIndexされるのも、今育ちつつある世代にとってはインターネットと共に生きていく上で当たり前のリスクなのかもしれないと、思います。あるいは、ここで言っている気持ちの悪さ、不快感を、共有してくれる方が、すでに意外と少ないかもしれないのです。それは、悪いことではありません。インターネットの安全さが本質となっていて、リスクを過剰に危険視する必要は無いということの世間的な合意かも知れないからです。例えば、お手伝いさんを雇うのなら、寝巻き姿やすっぴんの顔を見られるは仕方が無いし当たり前であって、それらを気にしなければならないのなら、お手伝いさんを雇う意味が無いというのと似たロジックと言えるでしょうか。もし、世の中がすでにその様なフェーズに移行しつつあるのなら、その安全に対する合意や信用を破られないために、Winny騒ぎなどは、きちんと対処され、治められなければなりません。個人的には、今のインターネットには、そこのところの仕組みが十分に備わっているとはとても思えないので、その将来が心配になります。これがコミュニティで解決できるなら、そこにはちょっとしたビジネスチャンスがあるでしょう。でも、現実世界の警察同様、公的な器で無ければ解決できないかもしれません。
さて、まずはGmail Driveをあまり使っていないPCで試してみようと思います。それで、自分にとっての使い方のイメージが沸けば、多分、普段使いのPCにもインストールしてしまうのでしょう。実は、私のリスク感覚もその程度です。