Export Japan

昨日辺りから、青空が広がるようになってきました。本日、梅雨明けが発表され、日本的には、いよいよ本当に夏になります。今日から、夏休みの子供たちも居るとのことで、通勤電車は、少し空くのかなと、期待しています。
最近、予言が気になるので、雑誌「文藝春秋」バックナンバー | 文春オンラインを久しぶりに買ってしまいました。いろいろ面白い話が多いです。
例えば、学習院大学井上教授が書かれている「吉田茂−此敗戦必ずしも悪しからず」は、吉田茂よりも井上教授の論になっていると思いますが、今の日本の復活を考える際の吉田茂の言葉から得られるヒントとして、

第一に、私たちは外に対して開かれた日本を構想すべきである。当時も今も日本の基礎的な条件は変わらない。資源が乏しい島国である。日本は内向きの閉鎖的な自給自足国家になってはならない。

と書かれています。
私は、日本は、もう、昔のように加工貿易で世界経済に大きな役割をもって参加するような地位を持てないと思っているので、過去の栄光により貯めた1400兆円で国内経済をいかに回すかを考えるべきと、最近は、考えていました。でも、それは無理なのかもしれません。少なくとも、今の日本の6千万人を越えるの労働力人口に対して、十分な職をつくり出せていませんし、こと、製造業についていえば、今後はその職がどんどんアジアを中心とする国外に流出しそうな情勢です。
内需では、経済が回らず、かといって、昔の加工貿易型経済も無理。いったい、どうしろというのか、と考えてみたのが、日本人を輸出するのかも、という案です。文芸春秋の話だけでなく、最近のいろいろな経験が、そんなアイデアに導いてくれるのですが、どうでしょう。金融を欧米から輸入してロンドン、ニューヨーク、上海に対峙する金融中心を立ち上げるのではなく、今、自由主義経済の微妙なバランスの崩れ具合を、日本人の英知と、中庸的なバランス感覚と、勤勉さで、補う、そんなイメージなのですが、上手に説明するには、まだまだ考えないといけません。
昔、どこかに、日本的価値観を世界の主流にしたいが、その方法が分からないという、思いを書いた気がしますが、そのヒントかな、と思っています。
ちなみに、同じ特集の中でアインシュタインの秀逸な言葉。

第三次世界大戦がどのような兵器で戦われるかわかりませんが、第四次世界大戦ならわかります。石と棍棒です。