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暑くなってきたけれども、思ったよりまだ涼しい、微妙な気候になってきました。風邪を引いたり、はしかにかかったりする人が続出しています。でも、朝が間違い無く気持ち良い、そんな時期でもあります。
さて、動画サイトがすっかりポピュラーになって、今まで同様広告を使ってビジネスモデルが成り立つのかどうなのか?という議論がいろいろなされているようです。さっきも、YouTube創業者ら、インタビューに応じる--D5カンファレンス - CNET Japanを読んでいたら、そんな話がありましたし、ちょっと前にはひろゆき氏、「ニコニコ」ヒットでも「動画は“来て”ない」 (1/2) - ITmedia NEWSを読んで、なるほどと思ったことを思い出しました。

では、どのような広告が出てくるのだろうか?Hurley氏は、「さまざまな選択肢がある。現在はこれらをテスト中だ。広告を強制的に見せるのが最良の方法だとは思わない」と述べる。Steve Chen氏は広告の長さが問題であることを指摘し、「最適な長さは5〜10秒で、関連性は可能な限り高い方がよい」と付け加えた。

これを読んだ印象は、通常のテレビCMのイメージなのですが、実際にはどうなるのでしょうか。

動画に広告を入れるパターンとしては、1)通常のテレビの様に、動画の前後・最中に入れる、2)動画の周りやPop−upとして現れる、3)動画にoverlayする、の3種類に整理することができるしょうか。見る側としては、この中で2が一番動画を見る邪魔にならなくて素敵そうですが、広告を出す側からは3が一番確実にメッセージが視聴者に届くような気がします。1より3を推すのは、動画が録画できることを意識しているからで、最近はTV+HDDという商品もありますから、どうやって動画を見ていようとも、1だとどんどんCMスキップが発達して、CMが見ている人に届かなくなるだろうと考えています。1は他のWebページの広告と違って動画特有の形式だと思うのですが、残念ながらインターネットベースの仕組みの中では成り立ちにくい手法の様に思います。(とはいえ、Gyaoだってこれをやっている訳ですが。) 3は、見ている人の目に必ず入れる、という点で、広告を出す側から見て優れていると思うのですが、文字メッセージが主になるとすれば、3種類の方法の中では情報量は一番限られてしまうかも知れません。
ところで、実は、動画を録画する、という行為が今後マイナーになっていくかも知れません。録画する一番の理由は、タイムシフトですから、VoDが進んで、いつでも見たいものが見たいところから見られるようになるのなら、録画する理由は無くなってしまうかも知れません。そうなれば、CMスキップを恐れる必要はありませんから、1でも見てもらえるチャンスは十分あります。(個人的には、途中休憩でCMという現在のTV番組の流れは嫌いですが。)

まだまだ、色々な考察ができると思いますが、3を少し考えていると、いっそ番組自身が広告になれば良いのかもしれないと思います。タカタのTVショッピングみたいなことを言っているわけではありません。ドラマの話が進んでいく中で商品がちょっとずつ紹介されるとか、ドラマの中に出てくる新聞やTVに広告が出ているとか、そんな番組の中に溶け込んだ広告です。これは、そんな手法で効果があるのか、とか、それならやりすぎるとサブリミナルになってしまう、とか、On−demandというか視聴者の嗜好に合わせた広告をどうやったら実現できるのか、とか、そんな議論ができそうで、面白い話題だと思います。探してみれば、これらの議論も既にどこかにあるに違いありませんが、今日のところは、まずは入り口を整理しておこうと思ったところです。これができるのなら、実は、ネット上のバーチャル世界だけではなくて、劇場公演だって、広告付き公演で無料で見られる、というモデルもできるかもしれません。