Commodity

最近、すっかり自由で、どんな話題が出てくるか想像ができない、山田さんのコラムですが、"Vista"と"Tiger"が目指す場所には違いがあるのかより。

Windowsパソコンは、コモディティ化一直線の傾向にあるが、Windows Vistaが、それに歯止めをかけることができるかどうかは、ぼくにとって重要なテーマだ。というのも、パーソナルコンピュータは、もっともっとパーソナルなものであるべきだと思うからだ。

ここを読んでも、分かりませんでした。私は、コモディティとパーソナルは同じ面の中にある概念ではない、つまり、コモディティ化とパーソナル化は全く違うものだと、認識しているからです。
コモディティとは - はてなキーワードでは、

【commodity】

品質、機能、形状、その他すべての属性が、標準化の進展、技術の発達、市場の発達、ライフサイクルの成熟化その他の理由によって安定的に均一化・共通(Common)化して、交換・代替が容易な普遍的(Universal)価値として確立した商品.

だから、携帯電話だってコモディティ化していると思っています。が、とにかく、山田さんは続けます。

冷蔵庫や掃除機を複数台所有する家庭がそれほど多くはないように、この路線のマーケティングが続くと、パソコンは一家に1台でいいのだと消費者に思われてしまうのではないかと、ちょっと心配になる。

ここでもまた、挙げられている例には合点がいきませんが、心配のポイントは分かってきました。

 一家に1台の固定電話がユーティリティになってしまい、電話といえば、普通は携帯電話を使うようになったのは、携帯電話がとてもパーソナルなものとして、マーケティングされたからだ。だからこそ、携帯電話には、今も、遊び心にあふれる機能が追加インプリメントされ、ますます楽しく便利になっていくし、それは暮らしを豊かにする。本当は、パソコンもそうなりたかったのだろう。だから、その方向を見失ってはならないし、あきらめないでほしい。

 不思議とMacには、ホーム色やファミリー色が希薄だ。その違いはいったいどこにあるのか。そして、Vistaはそれを払拭してくれるのだろうか。

残念ながら、今、我が家でパソコン/ノートブックPCを使うのは私一人なので、世間一般のことには疎いのですが、今のパソコンは、一人に一台使ってもらうために、コモディティ化の道へ走っていると思います。決して、リビングルームに鎮座するような道具では無いのです。どれだけ、コモディティ化の道を走っても、パーソナル化できる筈です。あるいは、されてしまうでしょう。パソコンとは、本質的にそういうものだと思います。パソコンは使う人が居て、はじめて機能が決まるものだからです。だから、パソコンは家電品の様になれないし、いつまでも"難しい"のです。それは、Vistaになっても変わらないでしょう。OSの本質もそこにありますから。
山田さんの論点には、賛成ですが、話の展開や例に共感できなかった。というお話でした。