Uber

■21世紀の働き方に合わない仕組み

 多くの人は挑戦を楽しむが、安泰といえる人は少ない。一方、我々は、21世紀の労働者には合わない、福利厚生や保険を提供する20世紀の仕組み――先進工業社会の特徴の一つ――から抜け出せずにいる。こうした厚遇のすべてを直接雇用に付与せずに、違う働き方をしたい人たちを疎外することのない新しい方法を至急見つける必要がある。

 その仕事の一部は政府の肩にかかっており、一部は19世紀の協同組合のような新種の共同体の責任となる。また、ウーバーのようなプラットフォームは、責任やコストを最小限に抑えるために距離を置いている準従業員に対し、もっと大きな責任を負わなければならない。さもなくば、著しく細分化し、不安定で、生計を立てられない労働力が誕生することになる。

"[FT]ウーバーが突きつける シェア経済のリスク" 日本経済新聞電子版 2014/12/19 7:00